12がつ20にち |
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美味しいものでも食べて元気出しなよ、と人は言うが
何が好きだったかさっぱり思い出せないんだ。
けどあの美しい場所の料理は、今でも食べたいと思える。
輸入食品の店に立ち寄る。
ついでにたまには紅茶を買ってゆこうか。
いつか気分を落ち着けようと買い求めた、甘酸っぱい香りのするティーバッグ。
蘇るのは暗い渦。
そう、あの時もワタシはここへ来た。
どうしようもなく苦しくて仕方なかったあの頃、レンジでマグのお湯を温めて飲んだ紅茶。
絶望でも転落でもない、ただひたすら辛いと泣いて震えてた毎日。
結局どっちも買わずに帰ってきてしまった。
あの味は懐かしいけど、あの日々を思い出しそうで怖くて。